MUFG、新型ブロックチェーンを開発、処理能力10倍「世界最速処理性能」の高速決済システム提供へ

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こんにちは、シュンです。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は5月21日、決済処理速度2秒以下、毎秒100万件超の取引を可能とする新型ブロックチェーンを開発したと発表しました
IoT 時代に対応した多様な決済手段を提供すべく、2019年度をめどに実用化する計画です。

IoT(Internet of Things)」、すなわち「モノのインターネット」
あらゆるモノがネットにつながる時代へ
「自動車、電車、飛行機などの乗り物、テレビ、冷蔵庫などの家電、医療機器、医薬品などのモノがインターネットにつながり、ヒトの作業を介さず自動的に多種多様なデータを送受信するIoT(Internet of Things)の時代が到来しています」

高速ネットワーク網と分散コンピューティング技術を持つコンテンツデリバリーサービスなどを手掛ける米Akamai アカマイ・テクロノジーズ(米マサチューセッツ州)と決済処理速度2秒以下で、世界最速の取引処理性能となる毎秒100万件の取引を可能にするという新型ブロックチェーンを共同開発しました。

コンテンツデリバリサービスとは
Webサイトや動画ファイル、またはプログラムのファイルなどを、インターネット上の地理的により近い地点に設置されたサーバやネットワークから配信するための、技術やサービスです。

ブロックチェーンのメリットを犠牲にせず、取引の高速化と大容量化を実現したとしており、19年度以降に新型ブロックチェーン技術を組み入れた決済インフラのサービス提供を目指す考えです。

「分散型取引台帳」とも呼ばれるブロックチェーンは、参加者(ノード)それぞれが同じ台帳を持つ非中央集権型の技術です。
送金履歴を記録した「ブロック」を相互に承認し、鎖のようにつなげていくのが特徴です。
過去の全取引履歴が記録されたひとつなぎの台帳を多数の参加者間で共有するため、取引履歴の改ざんが難しいとされています。

ブロックチェーンの処理能力は、ブロックチェーン上のノード間の合意形成速度に依存します。
そのため、従来のブロックチェーン高速化の取り組みではノード間の距離を短くして高速通信を行ったり、個々の取引を記録せず合算結果のみをブロックに記録したりしていました。

しかしこれらの方法では、ノードが地理的に分散せずシステムの継続性が下がる、詳細な取引記録が失われる、といったデメリットがありました。

MUFGとAkamaiが開発した新型ブロックチェーンでは、Akamaiが持つインターネット上で130カ国、3800カ所以上の拠点に配備したサーバ群によって構成される、アカマイのクラウド配信基盤「Akamai Intelligent Platform」に全ノードを配置し、ノード間の通信を高速化します。
また、独自のプログラムによりノード内のブロック生成、検証処理を高速・大容量化しました。

この処理性能は、毎秒100万件の取引速度までは実際のビジネスシーンを想定した環境下で検証したとしており、機能拡張により毎秒1000万件以上に達する可能性もあるといいます。

クレジットカードの決済処理速度は毎秒10万件ほどであるため、開発したブロックチェーンを使えば、従来の10倍の速さで処理が可能となります。

新型ブロックチェーンを組み込む新たな決済インフラ(ペイメントネットワーク)では、高速処理性能を生かし、IoT時代の「時間単位課金(使っただけ課金)」や「マイクロペイメント(少額支払い)」などの新しい支払い手段や、「シェアリングエコノミー(共有型経済)」といった多様な決済シーンをサポートするオープンなプラットフォームの提供を目指しています。

日経新聞によると、IoT対応機器が増加するに従い、小口のキャッシュレス決済の需要が高まり、決済事業者は桁違いの情報処理を迫られることになります。
MUFGはその需要を、処理能力を向上させたブロックチェーンで吸収したい考えです。
取引コストも現状の10分の1程度に圧縮できるとみられています。
取引コストが低下すれば、クレジットカードの加盟店手数料も安くなる可能性があり、小規模な小売店も決済手段としてカードを採用する動きが促進されると期待されています。